パッケージ管理

現在 Linux の多くは最初から備わっているソフトウェア以外に

パッケージをインストールして機能などを追加できます。

また、セキュリティの対処や新機能の追加などによる更新も対応します。

これらを行えるパッケージ管理が備わっています。


パッケージ管理コマンド

Linux の種類によってコマンド名は異なりますが、
操作オプションは共通されつつあり、

他の Linux を使う場合でも新たに覚える事なく使用できる操作が多いです。

 

すべての共通事項として、root 権限での実行となります。

su で root に昇格してから実行するか、sudo を付けて実行します。

 

Arch Linux

pacman | ArchWiki

 

pacman を使用します。コマンド体型は独特です。

パッケージの更新は事実上 pacman -Syu を使用するのが常識的です。

また AUR からのソースビルドとして yaourt 等も存在します。

 

コマンド 動作

pacman -Sy

最新情報を取得

pacman -Syy

最新情報を取得 (ローカル情報を強制更新)
pacman -Su パッケージを更新

pacman -Syu

pacman -Syyu

最新情報を取得・パッケージを更新
pacman -Ss キーワード パッケージの検索
pacman -S パッケージ パッケージのインストール
pacman -R パッケージ パッケージの削除
pacman -Rs パッケージ パッケージの削除 (それのみが使用する他も削除)

Debian

6.2. aptitude、apt-get、apt コマンド | Debian 管理者ハンドブック

 

Debian 8 Jessie より apt コマンドが推奨 されています。

コマンドにより apt-get・apt-cache を使い分ける必要がなくなりました。

apt-get・apt-cache および aptitude も使用可能ですが、

Ubuntu は aptitude を標準採用していないので注意を要します。

一部 apt で使用できず、apt-get を用いる必要がある場合があります。

特筆すべきは最初に apt update で必ず取得を要する事でしょう。

 

推奨パッケージのインストールは Debian は含めますが、
Debian の派生によって含める場合と含めない場合があります。

推奨パッケージを含める場合は --install-recommands を付けるか、
代わりに aptitude を使用します。

コマンド 動作
apt update 最新状態を取得
apt upgrade パッケージを更新 (現在構成の最小限)

apt full-upgrade

apt dist-upgrade

パッケージを更新 (バージョン更新)
apt search キーワード パッケージの検索
apt install パッケージ パッケージのインストール
apt remove パッケージ パッケージの削除

Fedora

DNF | FedoraProject Wiki

 

以前は yum でしたが、Fedora 22 より dnf に変わりました。

今後 Red Hat 系は dnf に変更されると予測されます。

主なコマンドは yum と同じように使う事ができます。

 

dnf は Mageia も Mageia 6 より採用を予定しています。

コマンド 動作

dnf update

パッケージを更新
dnf search キーワード パッケージの検索
dnf install パッケージ パッケージのインストール
dnf remove パッケージ パッケージの削除

Slackware

Documentation | slackpkg

 

ネットからファイルをダウンロードする場合もありますが、

他の Linux に近い操作で使用する場合は slackpkg を使用します。

これとは別に SlackBuilds.org からのソースビルドとして sbopkg 等を使用します。

コマンド 動作

slackpkg update

最新情報を取得

slackpkg upgrade-all

パッケージを更新

slackpkg search キーワード

パッケージの検索

slackpkg install パッケージ

パッケージのインストール

slackpkg remove パッケージ

パッケージの削除

Slackware 派生 (Salix 系など)

Software | jaos.org

 

Slackware 派生のいくつかは独自リポジトリの管理と GUI ツールとの互換性から
slackpkg の代わりに slapt-get を標準採用しています。

通常コマンドで -- を付ける必要があります。省略表記は - です。

SlackBuilds.org からソースビルドを行う slapt-src もあります。

slapt-get・slapt-src は Slackware にインストールして使用する事も可能です。

カーネルやバージョンアップ操作は slapt-get で動作できるわけではないため、
slackpkg も存在します。

コマンド 動作

slapt-get --update

slapt-get -u

最新情報を取得

slapt-get --upgrade

パッケージを更新

slapt-get --search キーワード

パッケージの検索

slapt-get --install パッケージ

slapt-get -i パッケージ

パッケージのインストール

slapt-get --install-set セット

セットのインストール(セット=kde x xfce など) 

slack-get --remove パッケージ

パッケージの削除

SliTaz

Packages | SliTaz Doc

 

tazpkg を使用できます。upgrade の省略形 up は - がありません。

install ではなく get-install を使用する事にご注意下さい。

(install はローカルパッケージのインストール)

コマンド 動作

tazpkg upgrade

tazpkg up

パッケージを更新

tazpkg search キーワード

tazpkg -s キーワード

パッケージの検索

tazpkg get-install パッケージ

tazpkg -gi パッケージ

パッケージのダウンロード・インストール

tazpkg remove パッケージ

tazpkg -r パッケージ

パッケージの削除

Solus

Basics to Package Management | Solus Help Center

solus-project/package-management | GitHub

 

eopkg を採用します。2 文字の省略表記も存在します。

名称は Solus は開発版で EvolveOS という名称だった影響が残っています。 

 

solus-project/sol | GitHub

 

後に sol へコマンドを変更する予定があります。

コマンド 動作

eopkg upgrade

eopkg up

パッケージを更新

eopkg search キーワード

eopkg sr キーワード

パッケージの検索

eopkg install パッケージ

eopkg it パッケージ

パッケージのインストール

eopkg remove パッケージ

eopkg rm パッケージ

パッケージの削除

openSUSE

SDB:Zypper の使い方 | openSUSE Wiki

 

zypper を使用します。読みは「ジッパー」です。

2〜3 文字の省略表記が存在します。

最新情報の取得 zypper refresh(zypper ref)も存在しますが、
通常自動で取得するため、実行する必要はありません。

コマンド 動作

zypper update

zypper up

パッケージを更新

zypper search キーワード

zypper se キーワード

パッケージの検索

zypper install パッケージ

zypper in パッケージ

パッケージのインストール

zypper remove パッケージ

zypper rm パッケージ

パッケージの削除

Red Hat 系

第6章 Yum | Red Hat Enterprise Linux 6 導入ガイド

 

現在 yum が採用されています。後のバージョンで dnf に変更されると予測されます。

コマンド 動作

yum update

パッケージを更新
yum search キーワード パッケージの検索
yum install パッケージ パッケージのインストール
yum remove パッケージ パッケージの削除

Sabayon

Entropy | Sabayon Wiki

 

Entropy のコマンド equo を使用します。

コマンド 動作

equo upgrade

パッケージを更新
equo search キーワード パッケージの検索
equo install パッケージ パッケージのインストール
equo remove パッケージ パッケージの削除

Ubuntu

Ubuntu 14.04 LTS より apt コマンドが採用され、

現在は apt コマンドの使用が推奨されてきています。 

ただし、派生の一部では apt-get・apt-cache の使用が推奨されています。

Debian と基本的に一緒ですが、full-upgrade・dist-upgrade は意味が変わってきます。

 

Ubuntu の apt は派生も含めて推奨パッケージもインストールしようとしますが、

Linux Mint などは --install-recommands が必要です。

aptitude は入っていない場合がほとんどです。ご注意下さい。

コマンド 動作
apt update 最新状態を取得
apt upgrade パッケージを更新 (現在構成の最小限)

apt full-upgrade

apt dist-upgrade

パッケージを更新 (パッケージ追加・削除を処理)
apt search キーワード パッケージの検索
apt install パッケージ パッケージのインストール
apt remove パッケージ パッケージの削除

Vine Linux・PCLinuxOS

apt ですが、パッケージは rpm を採用しています。(apt-rpm)
そのため出力結果に違いがあります。

Vine Linux は apt コマンドも使用可能です。PCLinuxOS は使用できません。

コマンド 動作
apt-get update 最新状態を取得
apt-get upgrade パッケージを更新 (現在構成の最小限)

apt-get dist-upgrade

パッケージを更新 (バージョン更新)
apt-cache search キーワード パッケージの検索
apt-get install パッケージ パッケージのインストール
apt-get remove パッケージ パッケージの削除

Void

XBPS | Void Linux Wiki

 

XBPS を使用します。いくつかコマンドが存在します。

動作 コマンド
xbps-install -Su インストール済みのパッケージを更新
xbps-query -Rs キーワード パッケージの検索
xbps-install -S パッケージ ... パッケージのインストール
xbps-remove -R パッケージ パッケージの削除 (依存パッケージを含む)
xbps-remove パッケージ パッケージの削除 (パッケージ単体)

GUI パッケージ管理ツール

コマンドを使用しなくても、多くの Linux では

画面上からパッケージのインストールや更新が可能になっています。

 

この管理ツールは Linux やデスクトップによって種類が豊富にあり、

すべてのパッケージを網羅しているわけではない場合も多いため、

使用する場合でもパッケージの更新などに留められ、

実際にはコマンド操作で操作している利用者が多いようです。

 

ソフトウェア (GNOME)

主に GNOME 3 を使用している時に採用されています。

 

Discover (KDE Plasma)

KDE Plasma で採用されています。
パッケージの更新で使用する事があるでしょう。

 

Synaptic (apt)

Debian 系Ubuntu 系 で使用でき、一部は標準です。

apt-rpm も対応しているため、Vine LinuxPCLinuxOS も標準採用しています。

 

一部独自仕様を持ちます。

  • Debian - Debian 9.0 Stretch より 設定-リポジトリ で ソフトウェアとアップデート を表示します。
  • Linux Mint -「すべてアップグレート」ボタンがありません。パッケージのレベル管理をしているため、パッケージの更新はアップデートマネージャ推奨です。

Yum Extender (Fedora など)

dnf になってもアプリ名は Yum Extender になっています。

 

Gslapt (slapt-get)

slapt-get の GUI 版。slapt-get の開発者が公開しています。

Salix 系では Sourcery という slapt-src の GUI 版も存在します。