IBus 1.5

IBus は GNOME 3 の標準入力メソッドに対応するため、
1.4 から大きく仕様を変更しました。これが混乱を発生させています。

 

Ubuntu フレーバーは Ubuntu GNOME のみ IBus を標準採用しています。

Fedora などの RedHat 系は IBus が標準採用で、

日本語入力は かな漢字(libkkc)が多いです。

もちろん任意で IBus をインストールし、使用できます。

 

なお、IBus は iBus と表記されていましたが、
GitHub でのソース公開と共に変えているようです。


従来の入力メソッドと IBus 1.5 との違い

IBus 1.4 までを含む入力メソッドは全角/半角キーで

入力動作の開始・停止を行っていました。

入力メソッドを開始した後は入力メソッドを用いて主に全角文字、

停止した後は本来のキーボード設定によって半角文字を入力する仕様です。

 

IBus 1.5 は常に選択されている入力メソッドが動作している状態になります。

全角/半角キーの動作は個々の入力メソッドで管理されます。

つまり、半角入力時でも入力メソッドが動作している前提となっています。

この仕様は従来の Linux とは異なる動作ですが、
Windows や macOS もこの仕様であり、

GNOME 3+IBus 1.5 はこれに合わせてあります。


インストールと設定

IBus は以前から存在し、標準採用されている事も多く、
パッケージに含まれている Linux が多いです。

 

Debian

ibus-kkc は jessie 以降対応しています。

 

# apt-get install --install-recommends ibus-anthy ibus-mozc ibus-kkc

$ im-config -n ibus

 

wheezy の IBus は 1.4.1 です。

 

CentOS

CentOS 7 では標準で ibus-kkc がインストールされます。

 

Fedora

標準で ibus-kkc がインストールされます。ibus-anthy もインストールして使用可能です。

 

openSUSE

標準で ibus-anthy ibus-mozc がインストールされます。

 

Scientific Linux

Scientific Linux 7 では標準で ibus-kkc がインストールされます。

 

Ubuntu

公式な標準では 15.04 まで ibus-anthy になっていました。

Ubuntu GNOME は最新でも ibus が標準インストールになります。

ibus-kkc は 16.04 LTS 以降対応です。

 

$ sudo apt install ibus-mozc ibus-anthy ibus-kkc

$ im-config -n ibus

 

12.04 LTS の IBus は 1.4.1 です。

 

Vine Linux

Vine Linux 6.3 は IBus 1.3.9 です。

Vine Linux 7 は Fcitx を標準にする予定ですが、IBus 1.5 も使用できます。


IBus 1.5 を使用する問題点と解決方法

IBus 1.5 で遭遇する問題は大きく二つです。

 

全角/半角キーを押しても反応しない

日本語キーボードが選択されている場合は全角/半角キーが反応しません。

JA や JP などのアイコンをクリックすると日本語の入力方法を選択できます。

  • 日本語 - Anthy
  • 日本語 - Mozc
  • 日本語 - かな漢字 (Kana Kanji)

これらを選択する事で全角/半角キーが動作するようになります。

通常は一度選択した後、ここを操作する必要はありません。

Ubuntu Desktop Image では日本語キーボードを外して Mozc のみにする事で

正常に動作するよう考慮されたバージョンが存在しますが、

多くは日本語キーボードといくつかの選択肢になっています。

 

Linux 起動直後・アプリ起動直後、入力が全角になっている

これは通常全角で入力する前提で設定されているためです。

(従来半角入力は IBus などがオフになっていました)

 

IBus を使用する前提の場合は設定で変更すると良いでしょう。

  • Anthy
    Anthy 設定 - 一般 タブより 初期値の設定 入力モード英数 に変更します。
  • libkkc(かな漢字)
    設定 - 動作 タブ
    より 初期入力モード英数 に変更します、

GNOME 地域と言語

GNOME Shell などの GNOME 3 では IBus が統合されているため、

設定 - 地域と言語 にある「入力ソース」で設定を行います。

GNOME Shell から派生している Zorin Desktop 2 (Zorin OS 12 Core より)

および Budgie (Budgie 10.2.8・Solus 1.2.1 よりアイコン対応) も同じ設定です。

 

IBus を使用する場合は 日本語 と 一緒に 日本語 (〜) を加えます。

これにより右上に ja が表示され、選択する事で

Mozc・Anthy・かな漢字 を切り替える事が可能です。

 

Fcitx・uim・SCIM など、他の入力メソッドを使用する場合は

入力ソース を 日本語 のみにして下さい。

1 項目にする事によって非表示になります。


プロパティパネル

GNOME 3 ではシステムトレイの表示で
入力状態(ひらがな・半角英数など)を表示しますが、
GNOME 以外の環境では入力メソッドのアイコン表示となり、
入力状態を把握できません。

 

IBus の設定 より上部 一般 タブ内にある プロパティーパネルを表示する を

「自動的に隠す」とすると、全角/半角キーを押した時、下に表示します。

ただし Cinnamon メニューの検索部など、表示が邪魔になる事があります。

「常に表示する」で固定表示にできますが、

Linux によっては問題が生じる場合があります。

 

なお、Linux によって、

最新ではシステムトレイに状態表示するよう対応されています。